日々

日々の話です。

プレデターが怖い話

プレデター、怖いです。



両親がパニック映画とかアクション映画とか好きで子どもの頃からおっかない化け物とかそういうのには耐性があったんですけど。

プレデターはだめです。



プレデターっていうのは映画『プレデター』シリーズに出てくる地球外生命体のことです。今日は金曜ロードSHOW!で『プレデターズ』がやっていてもう本当にプレデターが怖かったので今日はプレデターについて話しますねプレデター



まず能力が怖いですよね。姿消してくるし、赤外線で見てくるし。怪力だし。運動神経やばいし。なんかハイテクっぽい機械も使ってきますよね。身体だけじゃなく技術でも人間にマウントとってくるのよくないです。

あと戦闘好きっていうのがもうほんと怖いです。戦うために人間たちを巻き込んでくるじゃないですか。本当に怖いです。いや私は非武装なので襲われないでしょうけど。でも街中で闘志ビンビンのプレデターに出会ったら襲われなくても確実にお小水を漏らします。

そして顔!!!顔のことはね、言っちゃいけないとはわかってるんですけど本当に怖いです。まさか口が四方向に開くと思わないじゃないですか。しかもめっちゃ鋭い牙がついている。食べれるんですかね?あの口で。あと顔と口の異様な大きさの割に目がめちゃくちゃ小さくて怖いです。

しかも血が緑なんですよ!キモー!!ただの悪口ですね。学級会で糾弾されるレベルです。プレデターくんは、人とちょっと違います。でも、違うからといって仲間外れにするのは、先生よくないと思います。みたいな。



でもあんな怖かったら避けられても仕方ないと思いませんか?運動神経や科学技術でマウンティングしてくる、口が四方向に開く同級生が襲ってきたのでボコボコにしたら緑の血が出たって。も〜〜怖いです。仮に私の方が強かったとしてももう無理です。本当に怖い。

なので同じクラスのプレデターくんには喧嘩をしてほしくないし、怪我にも気をつけてほしいし、喀血する系の病気にもかかってほしくないです。血が緑で怖いから。渋谷のスクランブル交差点で万が一喀血とかしたら、もう大パニックですよ。うわっ!あいつ緑の血吐いてる!きもいきもい!やべー!

写真とか動画撮られてSNSにアップされて、「撮ってないで救急車呼べよ」とか「病人をネタにするなんて最低」とかいうリプが大量にきて大炎上して、地球外生命体差別の話に飛躍して、社会問題になって、お昼の情報番組でアッコさんに「そもそもこのプレデターさんは…何をされてる方なの?」とか言われちゃうんですよ。

だから私はできる限りプレデターくんに平穏な生活を送ってほしいです。その闘志をもっと別のことに活かしてほしい。絵とかゲームとか。流血しない系で頑張ってほしいです。

でもそうやって助けたりアドバイスしたり喧嘩っ早いプレデターくんを諌めたりしてたら、ある日突然呼び出されて告白されちゃうんですよ。私プレデターくんのことそんな風に思ったことなかった、というかまじで顔が怖いし血が緑できもいので、付き合うのは勘弁してほしいです。それを伝えるとプレデターくんは寂しげに去って行きました。その日をきっかけに私とプレデターくんは疎遠になり、十年以上経ったある日、ニュースで彼が取り上げられているのを見て驚きます。

彼はプロボクサーとなり、地球外生命体の権利に関わる委員会の会員となり精力的に活動していたのでした。私がきもがっていた緑の血は試合の名物となり、会場では緑餡のお饅頭が売り歩かれていました。私はプレデターくんの顔と血が怖くて画家やプロゲーマーなど人に顔を見せる必要のない職業ばかり勧めていましたが、プレデターくんは自分の闘志を上手く活用できる職を選び、社会に受け入れられるよう努力してきたのです。

私は別にプレデターくんのことを思って画家やプロゲーマーを勧めてきたわけではありません。ただ私が気持ち悪い思いをしたくないから勝手にプレデターくんに押し付けていただけです。プレデターくんはこれまでの人生で私の意図に気づいたでしょうか。それともずっと親切にしてくれた人だと思っていたでしょうか。今となっては知るすべもありません。それに私は今でもプレデターくんの顔を気持ち悪いと思っているので、プレデターくんの歩んできた道とか人生の転機とかそういうのは本当にどうでもいいのです。むしろ久々にあの四方向に開く口を見て具合が悪くなってしまったくらいです。

しかし私は、なぜか私は、試合後のインタビューで地球外生命体を代表して人間との共存を訴える彼を見て、お腹の底から大きな黒いものが湧き上がってくるのを感じていました。ふと彼が私に告白してきた日のことを思い出して、違うんだ、違うんだと呟きながら自分の顔を手で覆い、もう何もかもわからなくなってしまいました。



プレデター、本当に怖いです。

この世界にいなくてよかった〜。